日本海の鮮魚と地酒のお店 
壱勢長岡店

×

柳醸造

長岡駅前の繁華街にある「日本海の鮮魚と地酒のお店 壱勢 長岡店」。市内に本社を置く船栄グループの一号店は活気あるお店です。創業当初は「赤ちょうちん」という名前で長岡の飲み会の定番として親しまれています。地元では今でもその呼び方をしている人もいるほど。

創業46年になる地元で愛されるお店では長年、長岡産の味噌を使っています。そのきっかけとなったのは、遡ること40年以上前。全国的な組織である商業界(商売をやっている方たちが一堂に集まり販売などについて勉強をする会)で船栄グループの創業者小船井チイさんと柳醸造の先代が出会い、意気投合します。お互いに地域を盛り上げていきたいという気持ちが一致して取引が始まったのだとか。人との繋がりとご縁を大切にする創業者の想いが今日まで脈々と受け継がれていました。

店舗数が増えた今でも船栄グループで扱っている味噌は柳醸造のものがほとんど。規模が大きくなっても昔からの関係性を大事にしています。

壱勢では、魚のあらを使った番屋汁や栃尾のあぶらげのねぎ味噌、もつ煮込みなど様々なメニューで使われています。番屋汁といっても、さすが鮮魚が自慢のお店、食べ応えのあるお魚が顔を出します。魚の出汁と味噌の旨みはお酒を楽しんだ後に染みわたりそう。お酒のおつまみに欠かせない栃尾のあぶらげは表面の味噌を炙る一手間で香ばしさが広がります。スタンダードな醤油をかけるあぶらげとねぎ味噌の両方を頼んでシェアするパターンが多いのだとか。わいわい楽しむ様子が目に浮かびますね。

副店長の高野さん。(写真右)と副調理長の久保さん。(写真左)コロナ渦で大変な時期もあったそうですが、最近では徐々に予約も入ってきているとお話をされていました。グループ会社のため、メニューや調味料・材料を考える専門部署が存在していて、そこで一括で味噌の仕入れをしているそうです。味噌の他にも地場食材を積極的に取り入れています。

柳醸造の社長の柳さん。明るい笑顔が印象的です。柳醸造の創業は明治時代、当時は米屋と糀屋を営んでおり、大正時代に入ってから醤油や味噌づくりを始めました。船栄グループで使われている上こし味噌は、熟成期間を長くしているため味がまろやか。こし味噌なのでどんな料理にも使いやすいお味噌なのだそう。

三島地域にある店舗はリニューアルしたばかりです。味噌の量り売りや、味噌を使ったスイーツなど、漬物も販売しています。こちらもぜひチェックしてみてください。

40年にわたり取引が続くとは両者の信頼関係と歴史を感じます。通常は船栄グループの本部に一括で納品されるため、「メーカーさんと顔を合わせることはほとんどない」と話されていた高野さん。普段はなかなか顔を合わせることができないメーカーと飲食店ですが、味噌を通して昔からしっかりつながっています。これからもこの関係がずっと続いてほしいですね。

お店・蔵のご案内

日本海の鮮魚と地酒のお店 壱勢 長岡店
新潟県長岡市坂之上町1-3-21 セントラルビル2F
0258-39-1515

柳醸造株式会社
新潟県長岡市吉崎100
0120-118-128

過去の取材記事
“玄米みその元祖”柳醸造。多品種展開の先に見据えるビジョンとは?
“玄米みその元祖”柳醸造。多品種展開の先に見据えるビジョンとは?