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長岡駅前にお店を構える「中国酒食堂en」。お店を始めて3年半ですが、リピーターは数知れず。長岡駅前の大手通の1本路地を入ったところにある名店です。
店主の野島さん。お忙しいなか取材を引き受けてくださいました。過去にHAKKOtripに出店いただいたこともあります。
中華料理に欠かせない存在といえば、豆板醤。中国酒食堂enでも多くのメニューに使われていますが、なんと市内にある味噌メーカーのたちばな本舗が特別に製造を行っている豆板醤を使っています。同じ発酵食品とはいえ、中華の調味料が長岡で作られているとは驚きです。
たちばな本舗の西川さん。笑顔が素敵ですね。たちばな本舗の企業理念は「スローフード・地産地消」。一般的に豆板醤の原料はそら豆ですが、たちばな本舗では県産大豆や米糀を使用。見た目は味噌に近い色味です。気になる味はというと市販の業務用のものに比べて、甘みがあり穏やかな味わいなのだそう。野島さんの素材を活かした創作中華と相性がいいのも納得です。
たちばな本舗が豆板醤を作り始めたのは、社長の南さんが県外のお客さんからリクエストを受けたのがきっかけなのだそう。フットワークの良さが感じられますよね。その後、社長が偶然お客さんとしてお店に通い始めたことから野島さんとたちばな本舗の豆板醤が出会いました。市内ではここでしか味わえません。
実は辛いものが苦手という西川さんも美味しくいただけるマイルドな味わい。
中華料理には発酵調味料が多く使われますが、日本で作られていないものもあるそうで、野島さんが自ら手作りすることもあるのだとか。なるべく近くの材料を使って料理を作りたいという思いが感じられます。取材中に新たな調味料の製造をたちばな本舗さんにお願いする場面も目撃しました。「やっぱり知っている人が作っている調味料がいい」と野島さん。たちばな本舗の企業理念と同じ考えをお持ちでした。
こうして地元の原料を使って作られた発酵調味料が、地元で美味しい料理となり提供され、たくさんの人に笑顔が生まれていく。素敵な循環ですね。これから新たな調味料が誕生するのか…。そんなことを楽しみにしながら、またお店に訪れたいと思います。