割烹東雲

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三崎屋醸造

栃尾の秋葉公園のすぐ目の前にあるお店「割烹東雲」。創業は1955年。親子3代にわたりお店を営んできました。

現在の社長は3代目の多田さん。快く取材を受けてくださったとても気さくなお人柄です。
「特別なことはしていないよ。」と飄々とお話しする多田さんですが、地元の人におすすめのお店を聞くとよく名前の上がるお店なんです。実際に、栃尾の人はいつも美味しいものを食べているんだと確信するポテンシャルの高さでした。

東雲が三崎屋醸造の醤油を使い始めたきっかけをお聞きしましたが、先代のみが知るのだそう。多田さんが働き始めた頃はすでにこの醤油で味が完成されていていたので、疑問に思ったこともないとのこと。現在は中越地区を中心に三崎屋醸造の商品が流通していますが、当時はそこまで広い地域に流通していなかったので、地元で作られたものを地元で使う、その流れがごく自然なことでした。

以来、煮つけや焼き物の料理にはずっと三崎屋醸造の醤油を使っています。注目したいのは地元でよく食べられるあぶらげの煮付け。あぶらげをしっかり油抜きをしてから使い、汁をよく吸うので味は薄めに。うまくちの醤油はしっかり色がつくので、しょっぱくなりすぎずに食欲のそそる茶色に仕上がります。肉厚なあぶらげに出汁がジュワッと口に広がりご飯が進みます。

「昔は栃尾の機織屋で働く人にたくさんお弁当を販売していた」と話す多田さん。今は少なくなったそうですが、昔からお付き合いのあるお客さんやお店には日替わり弁当を提供しています。地元や昔からのお客さんを大事にされているのだと感じました。
NHK大河ドラマ「天地人」をきっかけに、団体で訪れる観光客には「あぶらげ定食」が人気だったのだとか。名物のジャンボあぶらげはしっかりと焼くことでカリっとふわふわの食感に。大きな1枚もあっさりいただけます。あぶらげ用に少し甘口に調味した醤油をかければご飯が進みます。

三崎屋醸造営業として各地を飛び回る今井さんですが、以前まで織物メーカーに勤めていて醸造メーカーに就職したのは数年前。
「三崎屋の製品へのこだわりは味を変えずに伝統を引き継ぐこと。」と話す今井さん。長く勤められていた工場長が退職されましたが、味を守るために今でも定期的に工場に来られて新工場長に引継ぎを行っているそうです。醤油の味はお店の味に影響してくるので、これはとても大事なことですよね。今井さんは以前から馴染みのある地元飲食店で自社の醤油が使われていると知って非常に嬉しかったと話されていました。

三崎屋醸造と割烹東雲。ずっと昔から醤油が両者をつないでいます。これからもこの関係がずっと続いてほしいと思いました。

冬は雪が多く積もる栃尾地域。取材当時、秋葉公園は雪に覆われていましたが、暖かくなって春になったらぜひ公園を訪れてみてください。上杉謙信の銅像も見れますよ。

その際はぜひ、東雲にも足を運んでみてください。あぶらげ定食や大きな茶わん蒸しなどどれも美味しくて心をホッと満たしてくれるご飯が食べられますよ。

お店・蔵のご案内

割烹東雲
新潟県長岡市谷内2-8-4
050-5484-5825

三崎屋醸造
新潟県長岡市滝の下町4-39
0258-52-2062

過去の取材記事
自然の恵みがおいしさの秘密。新潟県初の“あま酒伝道師”三崎屋醸造。
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